糖尿病とは
糖尿病は、血液中の糖分(血糖値)が慢性的に高くなる病気です。
初期には自覚症状がほとんどないことが多いため、気づかないうちに進行してしまうことがあります。しかし、適切な治療や生活習慣の改善を行うことで、症状の進行を防ぎ、健康的な生活を続けることが可能です。
当院では「数値を下げること」だけを目的とするのではなく、患者様が数年後、数十年後も健康的な生活を送れるよう、無理のない治療と生活改善をサポートしています。
このような症状や指摘はありませんか
次のような症状や健康診断の結果がある場合は、糖尿病の可能性があります。
- 健康診断で「血糖値が高い」「尿糖が出ている」と指摘された
- 喉が渇きやすく、水分を多く取るようになった
- 尿の回数や量が増えた
- 急に体重が減った
- 疲れやすくなった、体がだるい
- 傷が治りにくい
これらの症状がある場合は、早めに医療機関で検査を受けることをおすすめします。
糖尿病の主な合併症
糖尿病が進行すると、次のような合併症を引き起こすことがあります。
糖尿病の三大合併症
神経障害
手足のしびれ、感覚の低下、傷が治りにくくなる
網膜症
視力低下や視野障害を起こし、重症化すると失明の可能性
腎症
腎臓の機能が低下し、進行すると人工透析が必要になる場合があります
動脈硬化による病気
糖尿病があると動脈硬化が進みやすくなり、
- 心筋梗塞
- 脳梗塞
- 脳卒中
などの重大な病気のリスクが高くなります。
そのため、早期発見と継続的な治療が非常に重要です。
当院の治療方針
糖尿病治療の基本は、食事療法・運動療法・薬物療法の3つです。
患者様の生活スタイルや体調に合わせて、無理のない治療を行います。当院では、食事運動も本人に合わせた療法を一緒に検討できます。
食事療法(無理のない食生活の改善)
糖尿病治療では、「食べてはいけない」という厳しい制限をするのではなく、食べ方や栄養バランスを整えることが大切です。糖尿病の食事療法は個々によって合う方法が様々です。
当院では、患者様の生活スタイルや食習慣を考慮しながら、食べたいものは食べつつ、無理なく続けられる食事の工夫をご提案します。
また、管理栄養士による栄養相談も行っており、日常の食事内容や生活環境に合わせた具体的なアドバイスを受けることができます。
「何を食べたらよいかわからない」「食事量の調整が難しい」といったお悩みについても、自分に合った内容をお伝えできますのでお気軽にご相談ください。
運動療法(続けられる運動習慣)
激しい運動をする必要はありません。
ウォーキングなどの日常生活の中で無理なく取り入れられる運動を継続することで、血糖値の改善につながります。
患者様の体力や生活スタイルに合わせた運動方法をご提案します。
薬物療法(患者様に合わせた治療)
必要に応じて、以下のようなお薬を使用します。
- 経口血糖降下薬(飲み薬)
- インスリン注射
- GLP-1受容体作動薬などの注射薬
最近では、低血糖のリスクを抑えながら体重管理にも配慮した新しい治療薬も登場しています。
患者様の状態に合わせて、適切なお薬を選択します。
早めの受診をおすすめする方
次のような場合は、糖尿病の検査や治療をご検討ください。
- 健康診断で血糖値の異常を指摘された
- 家族に糖尿病の方がいる
- 喉の渇きや頻尿などの症状がある
- 生活習慣病(高血圧・脂質異常症など)がある
早期に治療を開始することで、合併症の予防につながります。
糖尿病との上手な付き合い方
糖尿病は、一度発症すると完全に治すことが難しい病気ですが、血糖値を適切にコントロールすることで健康な方と同じような生活を送ることが可能です。
大切なのは、日々の生活習慣を少しずつ見直し、継続していくことです。
「数値に一喜一憂する」のではなく、将来の健康のための取り組みとして、私たちと一緒に無理のない治療を続けていきましょう。
高血圧とは
血圧とは、心臓から送り出された血液が血管の壁を押す圧力のことです。
この圧力が慢性的に高い状態が続くと「高血圧」と診断されます。
高血圧の最大の特徴は、自覚症状がほとんどないことです。
しかし、症状がないまま血管へのダメージが進み、ある日突然、脳卒中や心筋梗塞などの重大な病気を引き起こすことがあります。
このように気づかないうちに進行することから、高血圧は「サイレントキラー(静かなる殺し屋)」とも呼ばれています。
このような指摘や症状はありませんか
次のような場合は、高血圧の可能性があります。
- 健康診断で「血圧が高い」と指摘された
- 家庭で測ると血圧が高いことが多い
- 頭痛やめまいを感じることがある
- 動悸や息切れが気になる
- 家族に高血圧の方がいる
- 塩分の多い食事をとることが多い
自覚症状がない場合でも、健康診断で指摘された場合は一度医療機関での確認をおすすめします。
診断の基準値
診察室での血圧測定で、次のいずれかに該当する場合に高血圧が疑われます。
- 最高血圧(収縮期血圧):140mmHg以上
- 最低血圧(拡張期血圧):90mmHg以上
ただし、一度の測定だけで診断することはありません。
日を改めて複数回測定したり、ご自宅での家庭血圧を参考にしながら診断を行います。
高血圧の原因
高血圧には主に2つのタイプがあります。
本態性高血圧(約9割)
遺伝的な体質に加えて、以下のような生活習慣が関係します。
- 塩分の多い食事
- 肥満
- 運動不足
- 飲酒
- 喫煙
- ストレス
二次性高血圧(約1割)
以下のような病気が原因で血圧が高くなる場合です。
- 腎臓の病気
- ホルモンの異常
- 睡眠時無呼吸症候群
- 特定の薬の副作用
原因となる病気を治療することで、血圧が改善することもあります。
放置するとどうなる?
高血圧が続くと血管が硬くなり、動脈硬化が進行します。
その結果、次のような重大な病気のリスクが高まります。
| 影響する臓器 | 主な病気 |
|---|---|
| 脳 | 脳梗塞、脳出血 |
| 心臓 | 心筋梗塞、狭心症、心不全 |
| 腎臓 | 腎硬化症、慢性腎臓病 |
これらの病気を防ぐためにも、早めの治療と血圧管理が重要です。
当院の治療方針
高血圧治療の目的は、血圧を下げることだけではなく、将来の脳卒中や心臓病を予防することです。
当院では、患者様の生活スタイルに合わせた無理のない治療を行っています。
食事療法
日本人の平均的な塩分摂取量は約10gですが、高血圧治療では1日6g未満が目標とされています。美味しくない食事は続きません。減塩といっても美味しい食事の中で食事療法することが大切です。
減塩を続けるための工夫として、
- 出汁(だし)を効かせる
- 酸味(レモン・酢)を活用する
- 加工食品の使用頻度を調整する
などの方法があります。
また、野菜や果物に含まれるカリウムは余分な塩分を排出する働きがあります。
排泄力を考慮しつつ、効率的な減塩方法にておいしい食事を継続しながら食事療法をしていきましょう。
運動療法
1日30分程度のウォーキングなど、軽く息が弾む程度の有酸素運動が効果的です。
毎日続けることが理想ですが、まずは週に数回からでも体を動かす習慣を作ることが大切です。当院では、食事運動も本人に合わせた療法を一緒に検討できます。
薬物療法(降圧薬)
生活習慣の改善だけで血圧が十分に下がらない場合は、お薬を併用します。
現在は安全性の高い降圧薬が多くあり、患者様の体質や合併症に合わせて選択します。
主なお薬には以下があります。
- カルシウム拮抗薬
- ARB(アンジオテンシン受容体拮抗薬)
- ACE阻害薬
- 利尿薬 など
血圧が安定し生活習慣が改善すれば、お薬を減量できる場合もあります。
早めの受診をおすすめする方
次のような方は、高血圧の検査や治療をご検討ください。
- 健康診断で血圧が高いと言われた
- 家庭血圧が高い状態が続いている
- 家族に高血圧の方がいる
- 生活習慣病(糖尿病・脂質異常症など)がある
早期に血圧管理を始めることで、将来の合併症を予防することにつながります。
高血圧と上手に付き合うために
高血圧は、適切な治療と生活習慣の改善によってコントロールできる病気です。
日々の生活の中で
- 食事の改善
- 適度な運動
- 定期的な血圧測定
を続けていくことで、健康的な生活を維持することができます。
当院では、患者様一人ひとりの生活スタイルに合わせた血圧管理をサポートしています。
気になることがあれば、お気軽にご相談ください。
脂質異常症とは
脂質異常症とは、血液中のコレステロールや中性脂肪(トリグリセライド)などの脂質が多すぎたり、逆に少なすぎたりする状態のことです。
以前は「高脂血症」と呼ばれていましたが、善玉コレステロール(HDL)が低い状態も問題となるため、現在は脂質異常症という名称が使われています。
脂質異常症は自覚症状がほとんどないため気づきにくい病気ですが、放置すると動脈硬化が進行し、将来の心臓病や脳卒中の原因になる可能性があります。
このような指摘はありませんか
次のような健康診断の結果がある場合は、脂質異常症の可能性があります。
- 健康診断で「コレステロールが高い」と言われた
- LDLコレステロールが高いと指摘された
- 中性脂肪が高いと指摘された
- 善玉コレステロール(HDL)が低いと言われた
- 家族にコレステロールが高い方がいる
自覚症状がなくても、検査で異常を指摘された場合は早めの受診をおすすめします。
脂質異常症の3つのタイプ
脂質異常症は血液検査の結果によって主に3つのタイプに分類されます。
| タイプ | 状態 | 診断基準(空腹時) |
|---|---|---|
| 高LDLコレステロール血症 | 悪玉コレステロールが多い | 140mg/dL以上 |
| 高トリグリセライド血症 | 中性脂肪が多い | 150mg/dL以上 |
| 低HDLコレステロール血症 | 善玉コレステロールが少ない | 40mg/dL未満 |
健康診断の結果と照らし合わせて確認してみましょう。
脂質異常症の原因
脂質異常症の多くは、生活習慣が関係しています。
また、遺伝的にコレステロールが高くなりやすい家族性高コレステロール血症や、糖尿病・甲状腺疾患などの病気が原因となる場合もあります。
当院の治療方針
脂質異常症の治療の目的は、動脈硬化を防ぎ、将来の心筋梗塞や脳梗塞を予防することです。
患者様の生活スタイルに合わせて、生活習慣の改善と必要に応じた薬物療法を行います。
食事療法
脂質異常症では、脂質の量なのか種類なのか排泄力なのか個々によって特徴が様々です。
脂質が多い食品
- 脂身の多い肉、加工肉
- バターや牛乳、生クリームなどの乳製品
- 揚げ物
- 魚卵、卵
- 洋菓子
積極的に摂りたい食品
- 野菜
- きのこ
- 海藻
- 大豆製品(納豆など)
これらに含まれる食物繊維は、コレステロールの吸収を抑える働きがあります。
運動療法
ウォーキングや自転車などの有酸素運動は、
- 中性脂肪を減らす
- 善玉コレステロール(HDL)を増やす
効果があります。
1週間150分を目安に、無理のない範囲で継続することが大切です。
薬物療法
食事や運動だけで改善しない場合や、動脈硬化のリスクが高い場合はお薬を使用します。
主に以下の薬が使用されます。
- スタチン系薬剤
- エゼチミブ
- フィブラート系薬剤
医師が患者様の状態に合わせて適切なお薬を選択します。
早めの受診をおすすめする方
次のような方は、脂質異常症の検査や治療をご検討ください。
- 健康診断でコレステロールが高いと指摘された
- 家族に心筋梗塞や脳梗塞の方がいる
- 糖尿病や高血圧がある
- 肥満や運動不足が気になる
早期に治療を開始することで、将来の心血管疾患の予防につながります。
脂質異常症と上手に付き合うために
脂質異常症は生活習慣の改善によってコントロールできる病気です。
日々の生活の中で
- 本人に合った食事
- 適度な運動
- 定期的な健康診断
を続けることで、血管の健康を守ることができます。
当院では、患者様一人ひとりの生活スタイルに合わせた治療を提案し、長期的な健康管理をサポートしています。
高尿酸血症(痛風)とは
高尿酸血症とは、血液中の尿酸値が高い状態が続く病気です。
尿酸は体内でプリン体という物質が分解されることで作られる老廃物ですが、増えすぎると体内に結晶として蓄積し、さまざまなトラブルを引き起こします。
特に尿酸の結晶が関節にたまると、激しい痛みを伴う「痛風発作」を起こします。
30代以降の男性に多い病気ですが、生活習慣の変化により若い世代でも増えています。
このような症状や指摘はありませんか
次のような場合は、高尿酸血症の可能性があります。
- 健康診断で「尿酸値が高い」と指摘された
- 足の親指の付け根が突然腫れて強く痛む
- 関節が赤く腫れて痛みが出たことがある
- お酒を飲む機会が多い
- 肥満や運動不足が気になる
- 家族に痛風の方がいる
痛風発作がなくても、尿酸値が高い状態が続く場合は治療が必要になることがあります。
「痛みが引いたから大丈夫」は危険です
痛風発作は、足の親指の付け根などの関節が赤く腫れ上がり、強い痛みを伴います。
痛みは数日から1週間ほどで自然に治まることが多いですが、これは病気が治ったわけではありません。
尿酸値が高い状態を放置すると、次のような病気のリスクが高くなります。
- 痛風発作の再発
- 腎機能の低下(痛風腎)
- 尿路結石
- 動脈硬化の進行(心筋梗塞・脳梗塞のリスク)
尿酸が高くなる原因
尿酸値が上がる原因には、主に以下のような生活習慣が関係しています。
- プリン体の多い食事を習慣的に摂っている
- アルコールの過剰摂取
- 肥満
- 運動不足
- ストレス
また、遺伝的な体質や腎臓の働きの低下が関係する場合もあります。
尿酸が高くなる3つのタイプ
高尿酸血症は原因によって3つのタイプに分けられます。
尿酸を作りすぎるタイプ(産生過剰型)
プリン体の摂りすぎ、激しい運動、遺伝体質などが原因です。
尿酸を排出しにくいタイプ(排泄低下型)
腎機能の低下や脱水、薬の影響などが関係します。
混合型
尿酸の産生過剰と排泄低下の両方が関係するタイプで、肥満の方に多くみられます。
当院の治療方針
高尿酸血症の治療の目的は、痛風発作を防ぐだけでなく、尿酸値を適切にコントロールし合併症を予防することです。
患者様の生活習慣や体質に合わせて、生活習慣の改善と薬物療法を行います。
生活習慣の改善
食事の工夫
プリン体を多く含む食品の摂りすぎに注意することがが大切です。
プリン体の多い食品
- レバー
- 干物
- 魚卵
- 大正エビ
- アルコール(特にビール)
アルカリの多い野菜を積極的に摂ることで体内のプリン体を中和できるので、効果的です。
適度な運動
ウォーキングなどの有酸素運動は尿酸値の改善に役立ちます。
ただし、激しい筋トレなどの無酸素運動は逆に尿酸値を上げることがあるため正しい運動療法を行うことも重要です。
水分補給
水やお茶をこまめに飲むことで、尿と一緒に尿酸の排出を促します。
水分不足は痛風発作を引き起こすので夏期は注意が必要です。
薬物療法
尿酸値が高い状態が続く場合は、お薬による治療を行います。
- 尿酸の生成を抑える薬
- 尿酸の排出を促す薬
など、患者様のタイプに合わせて処方します。
痛風発作が起きている場合は、まず炎症や痛みを抑える治療を行い、その後に尿酸値を下げる治療を開始します。
早めの受診をおすすめする方
次のような場合は、高尿酸血症の検査や治療をご検討ください。
- 健康診断で尿酸値が高いと指摘された
- 痛風発作を経験したことがある
- 肥満や生活習慣病(高血圧・糖尿病など)がある
- アルコールを飲む機会が多い
早期に尿酸値をコントロールすることで、痛風発作や合併症を防ぐことができます。
高尿酸血症と上手に付き合うために
高尿酸血症は生活習慣の改善と適切な治療によってコントロールできる病気です。
- 食生活の見直し
- 適度な運動
- 十分な水分補給
を続けることで、尿酸値を安定させることができます。
当院では、患者様の生活スタイルに合わせた治療を提案し、長期的な健康管理をサポートしています。
気になる症状がある場合は、お気軽にご相談ください。